普段からやっている検査を皆さんは1からすべてできますか?
胸写や頭部CTなど、1日に何件も行う検査は流れについて何も心配ないでしょう。
どのような状況でも1人で準備~撮影~画像処理ができればそれはもう「出来る」と言えます。
それでは、今のあなたにできない検査はありますか?
新人でもベテランでも不慣れな検査というものはあります。
気にする必要はありません、できないならできるようにすれば良いのです。
ルーチン検査のフローチャートを作ろう!
フローチャートにする理由は、3つあります。
- シンプルで視認性が高い
- 作成が比較的容易
- 加筆しやすい
一つずつ確認していきましょう。
シンプルで視認性が高い
「視認性」とありますが、要するに見やすいということです。
作成したフローチャートを主に使うときは、実際に記載内容の検査を施行する時です。
心理的余裕がない状況で複雑な文章、まとまりの悪いメモを見ながらやっていては効率が悪く余計に時間がかかってしまいます。
長時間の検査は患者さんにとってもデメリットでしかありませんし、あまりにかかりすぎると見守っている先輩方も、本当に大丈夫なのか?と不信感を抱くでしょう。
理想は、どんな時に誰が見てもそれがあれば検査を完遂できるフローチャートです。
シンプルで簡潔にまとめましょう!
作成が比較的容易
今回お話ししているフローチャートは、論文やパワーポイントのように誰かに読んでもらったり説明に用いる資料ではありません。
聞いただけの専門用語を並べ立てて論理的に書く必要はないですし、何枚も書くこともありません。私自身もよほど長時間に及ぶ検査や内容でなければA4用紙1枚に収まっています。
日常業務の中でメモした内容を基に、検査の流れをまとめてフローチャートにしましょう。
常識的な知識であれば参考書やインターネットで調べた内容も加筆しておくと良いでしょう。
加筆しやすい
一度まとめ上げたものに加筆をするとき、ぎっしりと書かれた文書の隙間や隅の空白に書くことが多いでしょう。
フローチャートであれば検査の流れを、箇条書き風に羅列しているだけなので隙間だらけです。
余白が多いため新たに書き足したい内容も手軽に付け足すことができます。
また、要注意であったり重要なポイントは特に目立つように後からアレンジをするのも良いでしょう。
不安なところ、不明なところをあぶりだそう!
完成したフローチャートを見ながら実際に検査をしてみると問題なくできる場合と、途中で躓いてしまう場合の2パターンが起こりえます。
前者であれば問題なく使い続けられますが、後者の場合は内容の更新が必要です。
ですが、内容に更新が必要なのは悪いことではありません。
最初から完璧を作る必要はなく、不安、不明な箇所を明らかにするのもフローチャートの大きな役割です。
検査の流れの中でそこさえできるようにしてしまえば良いわけですから、すぐに先輩や上司に質問をして不安、不明点を解消しましょう。
教わった内容はフローチャートに加筆すれば、もうその工程でつまずくことなく完遂できるはずです。
自分の質問力も上がる
また、副産物として自分の質問力が向上します。
例えば、初めて撮影する胸写のポジショニングについて質問をする際に、
Aさん:胸写のポジショニングが分からないので、教えてください。
Bさん:胸写のポジショニングで、患者さんに両腕をパネルに抱きかかえさせる理由を教えてください。
AさんとBさんの質問は同じ胸写のポジショニングについてですが、それぞれの知りたいことに大きな差がありますね。
Aさんの質問を受けたとき、皆様は1から説明をするでしょう。しかし、Bさんの質問に対してはポジショニングの理由を答えればよいわけですから、理由のみを話せば解決します。(肺野から肩甲骨を外すためです、など)
簡潔な質問をするためには、自分が知りたいことを明確にしておく必要があります。
フローチャートを作りそれを基に検査を施行したことで、すでに上記の工程は勝手に行われているわけです。
棚ぼただと思いませんか??
常に持ち歩こう!
フローチャートは使ってこそ価値を見出せるものです。いついかなる時もすぐに取り出せるように肌身離さず持つ、あるいはいつでも取り出せる場所に保管するようにしましょう。
まとめた検査がその日になかったとしても、急遽飛び入りとしてオーダーが出されるかもしれません。
そんな時は積極的に検査の担当者として立候補しましょう。
実際には先輩がサポートしたり見守ったりして滞りなく進む手助けをしてくれると思いますが、フローチャートを確認しながら
自分一人でもすべてこなせるようにするんだ!!!
という気持ちで遂行しましょう!
また、合間合間で先輩から予備知識や裏技、より効率の良い方法が伝授されることもあります。
聞き逃すことなくメモをしてその日のうちにフローチャートに加筆してどんどん更新していきましょう!
まとめ
いかがでしたか?
どのようなまとめ方をすれば良いか分からないという方は、ぜひきんちゃんのフローチャートを真似してみてください。
気になるところはコメントなどで質問いただければ迅速に対応させていただきます。
フローチャートを作ることのメリット、そして思わぬ副産物の存在を知った皆様は一歩リードしています。
このまま他の追随を許すことなく、どんどん活躍、成長することで評価を爆上げしましょう!!
ではまた
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